■■■Kさんにモニターとなっていただき、前開き肌着の企画開発がスタート!
Kさんの体験に基づいたご意見やご要望にとどまらず、介護施設のスタッフの方々のお話まで積極的に集めてくださいました。
「着せられる側」「着せられる側」の両方からのご意見や要望をうかがえたことは、非常に勉強になりました。
生地の保温性(厚み)について
Kさん「高齢者向けや要介護者肌着の場合でも、現在の「もちぴたロンシャツ」と同じ生地の厚みで、十分だと思います。」 |
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Kさんは、すでにもちぴたを愛用されていたので、その保温力や伸縮性を充分ご存知でした。そのうえでのお言葉でしたので、最初からもちぴた生地での取組みとなりました。 |
襟の開きぐあいについて
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Kさん「高齢者には、見た目で寒さを感じることもあるので、もっとネックラインが詰まっているほうが、喜ばれる(見た目の安心、さらなる暖かい印象アップ)ように思います。」 |
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Kさんのお話から、着用されるご本人だけでなく、着せる側の安心感も大切ということを教わりました。 |
ボタンの形状について
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Kさん「要介護5の母の着心地だけでなく、着脱のお世話を日ごろされる職員さんの手間(手軽さ)の実際を聞いておこうと思いまして‥」 |
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Kさまが困られた以下の2点をヒントに考えました。
・ボタン穴がキツキツ窮屈
・ボタン表面がスペンと平で、指の指紋との摩擦が生じずに、指の腹にボタンがひっかかりにくい |
後ろの裾のデザインについて
Kさん「後ろ裾の長いほうが、介護職員や家族が、裾をズボンの中にたくしこむ必要の手間が格段に省けると思えます。
また、このような裾のデザインでも、一般の方、特に私の感覚では、カーディガン代わりに上に羽織っても、ちっとも抵抗無く、かえって、お尻まで確実に覆い、暖かいですっ!!!」
他にKさんが要望されたこと
★色について
女性の「もちぴたロンシャツ」ほどのカラーバリエーションでなくとも、買うのは女性であることが多いですから、男性肌着の色も、「お父さんに」「夫に」「こんな色着せたい」と心弾む「色いろいろ」あるのは、是非必要なことかも知れませんね。
★生地の厚みについて
父の話を聴いて、寝ていることの多い人の場合、「肌着は、『肌面に対して、適度な厚みがあって、それが均一な筒状となり、肌を覆っていなければならない』と、まずいんだな」と知りました。
★着やすい、着せやすい肌着のもつ役割について
「時間の長さから、『慣れ』てはいるだろうけれど、だからと言って、『辛さ』は消えないのだ」とも。 友人は、介護肌着開発プロジェクトを、「家族の顔を上げさせること(事業)」と表現しました。
まさに、それは、私の意図を射抜いた表現でした。
★Kさんの想い‥
より望ましい介護肌着の有無は、介護を受ける人にとっても介護をしている人にとっても、その生活と人生を左右する、重要な社会資本のひとつです。
モニター品を着用していただきながら、長文のメールのやりとりが続きました。
最初は、肌着の機能やデザインのお話しだったのが、回を重ねるごとに、介護をとりまく社会のお話へと進んでいき、Kさんの熱い思いにパワーをいただきながら、最終サンプルが出来上がっていったのです‥
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