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子どもの無気力は”冷え”が関係している?原因と対策

2019/05/21

 
病気でもないのに「無気力で元気がない」「集中力が続かない」ということをあなたの子どもに感じることはありませんか。
もしかするとその症状は「冷え」が関係しているかもしれません。
からだが冷えることで自律神経の働きが乱れ、やる気や記憶力に支障が出るなど心のバランスが崩れてしまうからです。それにその状態が続くと、寝不足や免疫力低下など健全な発育の妨げになる重篤な事態を引き起こすことも。
子どもの様子がおかしいと感じたら、「冷え」の可能性を疑ってみてください。

子どもでも冷え性(低体温)になる?原因は?

昔から”子どもは風の子”と言われていますから、子どもと冷えは無関係だと考える人も多いかもしれませんね。ですが、最近では小学生でも「冷え性」や「低体温」の子どもが増えているそう。
まず一般的に「冷え性」とは、体温が36度を下回る「低体温」の状態を指します。体温を調節する役目を果たすのは自律神経です。逆に言えば、体温調節がうまくできないのは、自律神経の働きがうまく機能していないからなのです。

この自律神経が乱れる原因で特に多いのが、以下の5つです。

・運動不足
・睡眠不足(遅寝)
・朝食の欠食
・冷暖房を過度に使う環境
・テレビやゲーム時間の増大

このほか学校生活での疲れやストレスも加われば、一気に事態は深刻化します。

では、「冷え性」や「低体温」が子どもの発育にどのような悪影響を及ぼすのか具体的に見ていきましょう。

「子どもの冷え」が引き起こす弊害①無気力

手足の指先に感じるだけだった冷えをそのまま放置しておくと次第に腰やおなかにも冷えが広がります。まるで氷まくらを抱えていると錯覚してしまうほどの冷たさになってしまうことも。
そして最終的には、
・無気力
・無感動
・無関心
・ネガティブな発言
を引き起こす可能性があります。子どもにやる気や覇気が感じられず、いつもぐったりしているような様子が見られるなら、もしかするとからだが冷えているのかもしれません。また、集中力が欠けたり、些細なことでイライラしたりすぐ怒ってしまうような症状が出ることもあります。

体温の上昇・降下が人間のやる気をコントロールしているなんて不思議な話に思えますね。大人であれば仕事を夜型のシフトにチェンジするなど対応できますが、子どもの学校生活は朝型に合わせるように決まっています。ですから子どものうちは「午前中は体温が上がらないので眠い」というのは認められません。食事の時間を変えたりするなど生活習慣を見直すことで、体温の上がり方をコントロールしていく必要があるのです。

「子どもの冷え」が引き起こす弊害②アレルギー

子どものアレルギーが実は、冷えによる免疫機能の低下と無関係ではないことをご存知でしょうか。マスコミなどでも報じられているように、昨今アトピー性皮膚炎や鼻炎など何らかのアレルギーをもつ子どもが増えています。これらさまざまなアレルギー症状は、冷えが原因になっていることが多いのです。通常、子どもは大人より体温が高いもの。本来なら冷えているはずはないのですが、そういったアレルギー体質をかかえた子どもは触るとびっくりするほど冷たいと言われています。

「子どもの冷え」が引き起こす弊害③風邪をひきやすくなる

「冷え性」や「低体温」で体温が下がると血流が悪くなり、免疫力が低下してしまいます。からだの中に侵入した異物を素早く駆除してくれる白血球が減少し、ウイルスや細菌に負けて病気にかかりやすくなってしまうからです。
「冷えているのは体質だから仕方がない」とはじめから諦めていることが多いのが実状ではないでしょうか。しかし、「冷えは万病のもと」と言うように、内臓が冷えている状態を放置しておくと、頭痛や肩こり、むくみ、不眠など、より多くのからだの不調をまねいてしまいます。
とくに思春期以降の女の子は、基礎代謝が小さくなり冷えの症状が現れやすいという特徴があります。このことは男の子に比べて筋肉量が少ないことが理由です。また、月経不順や生理痛、不妊症といった女性特有のトラブルにつながってしまうこともあるので要注意。

このように手足の冷えは自律神経の乱れや血行不良が関係しますが、さまざまな対策を講じても治りにくい場合には、ほかの病気が隠れているケースもあります。子どもの様子を冷静に判断するようにしましょう。

知っておきたい子どもの体温調節

暑い夏の時期に限らず、子どもが外で遊ぶとあっという間に汗だくになってしまいますよね。「子どもは体温調整が未熟だから」と言われることがありますがそれは真実ではありません。子どもも幼児期には大人と同じように体温調節をすることが可能です。ですがなぜ汗びっしょりになってしまうかというと、「暑い」「寒い」という気持ちよりも遊びたい気持ちを優先させてしまうからです。ですから親である大人たちが子どもの体温を調節して、冷えを予防してあげることが求められます。気候や室温に合わせた衣服の調整などこまめに注意を払うようにしましょう。
寒い冬には当然のこととして、誰しもある程度手先や足先が冷たくなります。ですが外気温によって冷やされる程度ではなく、手と足の指先がかなり温まりにくく、また慢性的に冷えているような感覚があることを「冷え症」と呼びます。夏なのにからだが冷えている、あるいはからだが冷たいと感じている症状なども「冷え症」です。「冷え症」はからだの中から冷えているため、本来機能すべき体温調節機能がうまく働いていない状態であり、少しからだを動かしたくらいではなかなか温まりません。

「冷え症」は、主な原因として、
・自律神経の乱れ
・皮膚感覚の乱れ
・血液循環の悪化
が関係しています。

人間の体温は朝低く、午後から夕方にかけて高くなるという変動をくり返します。また、その変動幅は1℃以内が普通とされています。ですが、夏は冷房、冬は暖房で外気温との差が大きいですね。外と内との外気温が5度以上違うと子どもは自律神経のバランスやホルモンの分泌が乱れてしまいます。そのような時には、単に部屋を暖めるのではなく、からだの芯から温めるということを意識しましょう。

冷えの大敵は睡眠・運動不足だった

本来であれば、子どもは体温が高いはずです。それなのに最近では、平熱が35度台の子さえいるというデータもあります。それは子どもの「冷え」が増えていることを示しています。

子どもたちが冷えに悩まされる現状には、睡眠・食事・運動という基本的な生活習慣が関係しています。
なかでも不規則な生活によって生じる睡眠・運動不足が慢性化することで、次第に熱を生み出しにくいからだになってしまっているのです。睡眠・運動不足はからだの冷えだけにとどまらず、無気力でやる気が出ない、集中力が続かないという悪循環を引き起こすことも。科学の進化により暮らしが便利になった一方、その便利さが冷えを招く要因にもなっているなんてなんとも皮肉ですね。

冷えを予防したり改善したりするには、運動が一番。とはいえ、激しい運動である必要はありません。取り入れたい運動は水泳、ウォーキングや軽めのランニングなどゆっくり長くできるものです。運動が苦手という場合は、家の中で取り組めるマッサージやストレッチ、ツボ押しがおすすめ。動脈が4本通っている首を軽くマッサージするだけでも全身を温かくする効果があります。

子どもを冷えから守る食生活とは

子どものからだを冷やすのは睡眠・運動不足のほか、食生活の乱れも大きな要因です。では、子どものからだを冷やす原因となる食生活とはいったいどのようなものでしょうか?

・食事を抜くことがある、特に朝食を食べない

成長期の子どもにとって食事は、「1日3回、バランスよく」が何よりも重要なことです。ですが、共働き世代が増えるなどライフスタイルが多様化していることが不規則な食生活に繋がっています。
普段の生活の中で体温の変化を自覚することはほとんどないでしょう。ですが、人間の体温は活動する日中に高く、夜間に低くなるというリズムで変動しています。本来であれば早朝には低かった体温が、朝食後に急激に上昇しその後もゆるやかに上昇していくはずです。がしかし、朝食を抜くことで体温の上昇が起こらず、常に低いまま(低体温)という現象が起きてしまいます。食事をすることで体温が上がりエネルギーに変わるので、毎朝の食事は温かく消化のよいものを摂取するようにしましょう。昔ながらの味噌汁とご飯などの和食が理想的。慌ただしい朝には、具沢山のスープも良いでしょう。サプリメントで特定の栄養素を摂ることよりも、できれば歯ごたえのある食材をしっかりと噛んで体温の上昇を促したいですね。

・好き嫌いが多く必要な栄養素が摂れていない

食生活の偏りで身体に必要な栄養素が不足することも冷えに関係しています。
インスタントやレトルト食品、ファストフードは手軽ですが、これらを多用した現代的な食事は冷えを誘発します。冷えの改善には、ビタミンE、C、B群をはじめ、鉄分などのミネラル類と良質のタンパク質が有効です。栄養素の不足はからだの冷えを引き起こすだけでなく、情緒の不安定感など精神症状の悪化を引き起こす懸念も。具体的には、鉄分が不足した場合、集中力低下や疲労感、焦燥感などが起きることが知られています。

・からだを冷やす食べ物を長期的に食べる

夏の暑い時期は食欲が落ちて冷たいジュースやアイスクリームを食べたくなりますよね。適量を摂取するのは構いませんが、冷房の効いた室内でキンキンに冷えたドリンクを飲んだりアイスクリームをたくさん食べたりする行為は冷えを悪化させてしまいます。冷蔵庫にたくさん買い置きがあり、ジュースやアイスクリームなどを自由に出して食べられる生活環境となっている場合は、あらかじめ子どもと個数を決めておくなど注意が必要です。

からだの熱を保持する必要があるため、冷えを防ぎたいときは温かいものを摂取することが望ましいです。また、温かいものを食べるとからだがぽかぽかと温まるだけでなく、いったん冷えても体温が回復しやすくなるメリットも。お風呂上りのアイスは格別!ですが、せっかくの体温の上昇がアイスで冷え切ってしまわないように、日中で一番体温が高い夕方、午後6時頃までに食べると良いですよ。

からだの冷えを予防する食生活とは、1日3回、主食・主菜・副菜をそろえた和食中心の食事をとること、そしてよく噛み、楽しんで食べることです。しかし、忙しい日常生活でこのような食生活を毎日毎食で実現することは難しいでしょう。まずは、1日3回食べるようにする、1日の中で1回は和食のメニューを心がけるなど、この機会に子どもと一緒に食生活の見直しをしてみませんか。

冷えから守るのは親としての役目

冷えには、生活環境や食生活などさまざまな要因がからんでいることがわかりましたね。子供の体温が37℃を超えていると、「熱がある」「異常かもしれない」と思いがちですが、子どもは大人とは違い、成長するためにたくさんエネルギーが必要です。また、冷え性というのは、具体的な数値などではっきりと示すことは難しいです。ですから生活への支障の程度で判断する必要があります。

子どもの冷えを見過ごすと危険です。
からだの冷えは身体症状だけでなく、やる気がしないなどの精神面など心身両方に影響を与えるからです。さらに昨今は、子どもの体力・学力低下がさかんに叫ばれていますが、このことも冷えが関係しているのではないかとも言われています。その為、子どもの健康維持において、からだを“温める”ことは基本です。からだを冷やさないために日頃から過度な薄着、からだを締め付ける下着などは避けるようにしましょう。特に女の子はからだの中心部に血液が集まりやすいので、おなか周りを温めると冷えが改善されることがあります。

1日の生活リズムは睡眠・食事・運動の3つのサイクルで構成されています。これらのうちの1つでもバランスが崩れると、からだの冷えからくる様々な不調を招きます。また中学受験をする子どもは夜遅くまで勉強し寝不足になる、精神的な負担を感じるなどストレスを感じている場合も多いです。「冷え性」や「低体温」で子どもたちのからだを壊してしまわないよう、正しい知識をもって予防に取り組んでいきましょう。

[ライター:古山まり]

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