2017/05/20
とにかく圧巻でした。
出だしからモヤモヤさせられ、その負荷がストレスに変わりかけるぎりぎりのところから話がふくらみはじめたと思ったら、今度はその事実に絡みつく形のないモノに徐々に心を締め付けられ、息苦しくなり結末を祈るように思いはじめたところで迎える最終ページ。 読み終えたあとに、 登場人物の一人ひとりがこの物語の中で担っている役割を、ここまではっきりイメージさせるのもすごいです。 |
ある意味、善悪だけで、正しい正しくないだけで、人や物事を判断できたら、もっとラクなのかもしれない。
一つの事実でさえも、人の心を通ると人の数だけの顔をもつ。
事実をうけとめ歩いていくしかないけれど、別の顔を知ることで救われることもある。
登場人物を通して、伝わってくるそのことが、読んでいる間中、私の心に繰り返し響き、離さなかったように思います。
さっそくに、他の遠田潤子さん著書を注文してしまいました。
この本に出会わせてくれた娘に感謝♪