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夏に気を付けたい熱中症!原因&対策とは

2019/07/02

気温が高くなってくる夏の時期に気を付けたいのが、熱中症です。
6月にはいってからは、ニュースや新聞でも頻繁に取り上げられているので、熱中症を身近に感じている人もいるでしょう。
その通り、熱中症は子ども大人問わず誰にでも起こりうる身近なもので、それほど日差しが強くない日であっても発症します。
とくに真夏は都市部の気温が35℃を超える日もあり、熱中症により緊急搬送される人も少なくありません。
そこで今回は、夏本番を迎える前に、熱中症とはどんなものなのか、原因や症状、対策について
万が一熱中症にかかってしまった時の対処法もまとめていますので、自分はもちろん家族や友人を守るためにも、ぜひ知識を深める機会にしてみてくださいね。

熱中症とはどんなもの?

熱中症は、カラダの熱がうまく発散されずにこもってしまうことで引き起こる体調不良のことを言います。
産熱と放熱のバランスが崩れ、カラダの塩分量や水分量が乱れることが主な原因です。

・熱中症のメカニズム

私たち人間のカラダは、常に熱がつくられていて、これを「産熱」と呼びます。
そして、人間のカラダには“体温調節機能”という働きが備わっていて、産熱によって発生した熱が体内にこもりすぎないよう、常時放出しているのです。
これを「放熱」と呼びます。この「産熱」「放熱」のバランスにより、通常私たちの体温は36度~37度の平熱に保たれています。
一方、激しい運動や気温の高い環境にいると、大量に汗をかき、脱水状態となります。脱水状態が続くと、カラダが「これ以上水分を失ってはいけない」と、発汗をストップします。
私たちのカラダは、発汗することで放熱をしているため、汗をかかなくなると体温がどんどん上昇してしまい、その結果、熱中症にかかってしまうというわけなのです。

・熱中症は室内にいても引き起こる

熱中症は炎天下での環境で引き起こるもの、というイメージが強いかと思います。
しかし、実際は室内で熱中症にかかる人は少なくありません。
室内にいるとこまめに水分補給をすることを忘れ、油断してしまいがちのため、熱中症にかかる恐れがあるのです。
たとえ室内で過ごす場合でも、気温が高い日は、エアコンで温度を下げるなどの対策が必要になります。

熱中症を引き起こす3つの原因

さて、ここからは熱中症を引き起こす原因について掘り下げて説明していきます。
熱中症を引き起こす原因は1つではありません。
「環境的」「身体的」「行動的」に以下3つに分けられます。

1. 環境的な原因

環境的なものに当てはまる原因には、以下のようなものがあります。

気温が高い
湿度が高い
日陰がなく日差しが強い
強い風が吹いている
気温差が激しい

気温高い日に外で行動をしていたり、日差しを直に受けたりして熱中症にかかってしまう人はとても多いです。
また、連日の猛暑に限らず、昼と夜の温度差が激しい場合や、気候が不安定で前日との気温にひらきがある場合も要注意。
体温調節機能のバランスを崩してしまいやすく、熱中症の原因となるケースも少なくありません。

2. 身体的な原因

熱中症の原因となってしまう身体的な状況は以下のようなものがあります。

・自分で体温調節がうまくできない乳幼児
・加齢により身体機能の衰えがある高齢者
・汗をかきやすく、水分やミネラルを発散しやすい人
・寝不足で体力や疲労が溜まっている人
・風邪気味で免疫力・抵抗力が落ちている人
・二日酔いで体調がすぐれない人
・糖尿病を患っている人
・肥満気味な人

乳幼児や高齢者は、体温調節機能が弱いため、そもそも熱中症にかかるリスクが高いです。
とくに高齢者は、加齢とともに喉の渇きに気づきにくくなるため、水分不足に陥りやすく、室内での熱中症にも注意しなければなりません。
また、肥満気味の方は汗かきやすい人が多いので、熱中症にかかりやすくなります。

3. 行動的な原因

熱中症の原因となってしまう行動には、以下のようなものがあります。

炎天下での作業や運動
大量の汗がでる激しい運動
水分がしっかり摂れない状況

気温が高い環境で、長時間作業を行っていたり、サッカーや野球などのスポーツをしていたりすることも、熱中症の原因となってしまいます。
夏、気温の高い日に「運動会の練習で小学生の児童が熱中症で緊急搬送された」という事例もありますが、これらは行動的な原因に該当します。
また、仕事が忙しかったり、タイミングがとれなかったりして、水分補給ができない状態が続くことも非常に危険です。

熱中症は4種類ある!タイプ別の症状

熱中症は、めまい、ふらつき、頭痛、吐き気、けいれん、湿疹などが主な症状です。
しかし、熱中症はさらに以下4つの種類に分類され、症状レベルも異なります。

・熱失神(ねつしっしん)
・熱疲労(ねつひろう)
・熱痙攣(ねつけいれん)
・熱射病(ねっしゃびょう)

熱中症は、軽度のものから重症なものまであり、熱失神、熱疲労、熱痙攣、熱射病の順に、症状が悪化します。
症状が軽いものから順に病型別で症状を見ていきましょう。

・熱失神(ねつしっしん)

熱中症の中でも一番軽度なものが熱失神です。
体温が上がると、熱を体外に放出するために血管が拡張し、カラダ中に大量の血液が流れます。
カラダ全体に血液が行きわたると、そのぶん脳の血液量が減ってしまうため、血圧が低下してしまうことがあるのです。
これにより、脳の酸素が足りなくなり、立ちくらみや、顔色が青ざめる、脈が速くなるなどの症状が引き起こる場合があります。これが「熱失神」の症状です。
熱失神が引き起こされる例としては、運動をしているときや、座って立ち上がるときなどがあります。
熱中症の中では軽度とはいえ、場合によっては意識を失ってしまうこともあるため、甘く見てはいけません。

・熱疲労(ねつひろう)

人のカラダは、一度に大量な汗をかいたときにしっかり水分を補給しないと、脱水症状に陥ります。
水分が失われた脱水状態が続くと、頭痛や吐き気、めまい、倦怠感などを引き起こしてしまうのです。
これが「熱疲労」の症状です。
熱疲労は症状が現れてから水分を摂っても、回復するまでに時間がかかってしまいます。
水分とともに塩分も失われているため、症状がしばらく続いてしまうのです。

・熱痙攣(ねつけいれん)

汗を大量にかくと、水分とともに汗に含まれる”電解質”一緒に失われます。
汗はそもそも血液をもとに作られているので、電解質=血液中の塩分が不足してしまうことになるのです。
そのため、大量に汗をかいたときは、水分と同時に塩分もしっかり補給しなければなりません。
水分だけを摂取すると、血液中の塩分濃度が下がってしまい、手足や筋肉のけいれんを引き起こしてしまいます。
これが「熱痙攣」の症状です。
熱痙攣は、運動などで一度に大量の汗をかいたときに引き起こることが多く、重症化しやすいため、注意しなければなりません。

・熱射病(ねっしゃびょう)

熱痙攣の症状が悪化し、さらに体温が上昇すると、人間のカラダに備わっている体温調節機能が正常に働かなくなってしまいます。
カラダの熱をうまく放出できなくなるため、頭痛、吐き気のほか、脳や全身へも障害が起こる恐れがあるのです。
一刻も早く対処しなければ、症状が悪化し、最悪死に至る可能性もあります。
これが「熱射病」の症状です。
熱中症の中でもっとも危険度が高い状態のため、ここまで重症化する前に対処しておく必要があります。

熱中症は、はじめは軽い立ちくらみや頭痛程度であっても、短時間で症状が悪化することも少なくありません。
最悪の事態を防ぐためにも、「まだ大丈夫」と無理をせず、早い段階でしっかり処置をしましょう。

熱中症を引き起こさないための有効な対策

熱中症を予防するためには、日ごろから以下のような対策を行っておくことが大切です。

・水分補給をこまめにする

「喉が渇いた」と思ってから水分補給をするのは、遅いです!
喉が渇いたと感じた時点では、カラダがすでに脱水症になりかけています。
喉が渇いたと思ってから水分補給をするのではなく、“こまめに”水分を摂るよう意識することが重要です。
また、大量の水分を一気に摂取しても、カラダは摂取した水分すべてを吸収することができません。
こまめに少しずつ水分をとることを心がけましょう。

・塩分も適度に摂取する

汗をかくと、水分とともに塩分を失われます。
水分を摂ることも大事ですが、それと同じくらい塩分を補うことも重要な対策です。
スポーツドリンクなどは失った塩分も補うことができ、カラダへ効率よく吸収されます。
コンビニやスーパー、ドラッグストアなど、購入できる場所が多くすぐに用意できるので、熱中症対策に最適です。
その他、熱中症対策の塩飴なども販売されているので、自分に合った食品・方法で塩分補給を行いましょう。
しかし、塩分はとりすぎないことも大切です。
また、持病などで1日あたりの水分や塩分摂取量が決められている場合は、かかりつけの医師に必ず相談しましょう。

・外出時は帽子・日傘などで日差しカットを

気温が高い日に外出するときは、できるだけ直射日光を受けないようにしましょう。
帽子や日傘などのアイテムを使うことで、日差しを和らげ、カラダが感じる熱をできるだけ下げることができます。
とくに日傘は、地面からの照り返しを避けられる効果もあるため、ぜひ積極的に活用しましょう。

・室内ではエアコンを上手く活用する

室内にいても、熱中症の恐れがあります。
直接日差しを浴びなくても、室内の温度が高いととても危険です。
エアコンを上手く使って室内の温度を下げ、体感温度を下げましょう。

・体調不良を感じたら、すぐに病院へ

熱中症は、頭痛や吐き気など、風邪とよく似た症状からはじまります。
そのため、ただの疲れだと思って放置してしまう人は少なくありません。
しかし、熱中症はほんの少しの時間で命にかかわる危険な状態になってしまう可能性があるため、とても危険です。
少しでも熱中症の疑いがあり、休んでも良くならなければ、すぐに病院へ診察を受けましょう。 

熱中症になってしまった時の対処法

しっかり対策をしていても、絶対に熱中症にかからないとは断言できません。
また、自分自身は熱中症にかからなくても、家族や子どもなど周りの人が熱中症にかかるケースももちろんあります。
自分や周囲の人を守るためにも、熱中症にかかってしまったときに対処できる正しい知識を得ておきましょう。

・日の当たらない涼しい場所に移動する

クーラーの利いた室内など、できるだけ涼しい場所に避難しましょう。
もし近くで室内に移動できない場合は、風通しが良く日の当たらないところへ避難させます。

・氷や水でカラダを冷やし、衣服をゆるめて風通しを良くする

熱中症により上昇した体温を下げるため、氷や濡らしたハンカチなどでカラダを冷やしましょう。
そのとき、首の付け根、脇の下など、皮膚の下にすぐ血液が流れている部分を冷やすと効果的です。
また、できるだけ風通しをよくするために、服のボタンを開け、下着の締め付けを緩めるなどの対処を行いましょう。
ただしこのとき、傷病者を考慮してできるだけ同性による対処がおすすめです。
とくに女性は下着を緩めるなどの対処も行うため、できるだけ一目につかないように工夫しましょう。

・意識がない場合はすぐに救急車を!

声がけしても返答がなく、意識を失っている(熱射病)の場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
熱射病は一刻を争う状態です。
救急車が到着するまでの間は、涼しい場所へ移動する、服を冷やすなど、これまでご説明した応急処置を行います。
ただし、意識を失っているときに水分補給をすると危険のため、無理に水分を摂らせることは避けましょう。

まとめ

熱中症は、誰にでも起こりうる身近なものです。
気温が上昇する夏場は、とくに熱中症が起こりやすい環境が整いやすいため、日ごろからの対策が必要となります。
また、普段熱中症対策をしっかり行っていても、子どもや高齢者、そして体調を崩している人は、熱中症にかかるリスクが高いため、カラダの変化をより感じ取らなければなりません。
万が一熱中症の疑いがある場合は、すぐに休憩を入れましょう。
また、「まだ大丈夫」と判断せず、症状が治らない場合は早い段階で医療機関へ行くことも、熱中症予防に繋がります。
これから迎える夏本番、事前に対策を行い、熱中症からカラダを守りながら乗り切っていきましょう!

[ライター:natumama]

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