2023/08/07
「在宅勤務になってから体の調子が悪い」
「家で働くようになってから肩や腰が痛くなるようになった」
このような悩みを抱えている方は、多いのではないでしょうか。
実は在宅勤務での不調は、運動不足に原因がある可能性があります。
私も、在宅勤務をして3年になりますが、不調に悩まされたことがありました。
様々な方法を試して行った中で、運動を日常的に意識をして取り入れることで、多くの不調が改善していきました。
この記事では、在宅勤務で運動不足がなぜ起きるのか、その原因や対策、運動を習慣化するコツなどをご紹介します。
運動不足を解消することで不調の原因が減ると、在宅勤務をよりよく過ごすことができます。さらに、体調がよくなることで、仕事の生産性も上げることができるでしょう。
まずは運動不足とは、どのような状態なのでしょうか。
世界保健機関WHOが、運動について調査した際「週に150分の緩い運動、もしくは75分の激しい運動をしない人」のことを運動不足と定義しています。
それぞれの年齢に応じて必要な運動量に違いはあれど、1日に20分程度は軽めの運動をしないと運動不足になっている可能性があるということです。
運動不足は、筋肉の低下による肩こりや腰痛の原因、肥満による生活習慣病のリスク、さらにはうつ症状などメンタル面への影響など様々なデメリットがあります。
運動不足の状態が続くことで、そのデメリットも大きくリスクも増えていくため、意識的に対策していく必要があります。
在宅勤務では、通勤している時に比べ、様々な面で運動不足に陥りやすい要因があります。
ここでは、在宅勤務が、運動不足になりやすい原因をご紹介していきます。
在宅勤務では、通勤している時よりも、運動量が減り、運動不足に陥りやすいと言えます。
通勤をしている際は、駅までの道や駅構内、会社など必然的に歩く機会があります。
日常の動作の中に運動が組み込まれている状態です。
しかし、在宅勤務の場合は、家の中で仕事をするため、通勤の必要がありません。
つまり意識して運動しようとしない限り、体を動かす機会が減っているということです。
筑波大学院の調査によると、通勤している際の歩数は約1万1500歩であり、在宅勤務ではこの歩数は30%ほど減少する結果が出ています。
一部では、在宅勤務での歩数が、1日2700歩程度だったというデータもあり、これは厚生労働省が推奨している1日に8000歩という数字を、大きく下回る数値となっています。
在宅勤務では、通勤時に比べて、確実に歩く機会が減り、運動不足になりやすい状況であると言えます。
在宅勤務では、通勤している時に比べ、座った状態での作業時間が長くなる傾向にあります。
会社へ出社している場合では、会議での移動、昼食休憩での外出など、立ち上がることや歩く機会が自然と生まれます。
一方、在宅勤務では、会議はパソコンの前で座ったまま行い、食事も家の中で済ませることができるため、必然的に座っている時間が長くなります。
また、在宅勤務は、就労時間と休憩時間の、はっきりとした時間の区切りがなく、長時間労働になりやすい傾向があります。
座った姿勢は下半身の筋肉がほとんど動かないことになります。
全身の70%の筋肉は下半身にあるため、長時間座った姿勢で過ごすことは、運動不足の要因となっていると言えるでしょう。
では運動不足になると、どのような影響が出るのでしょうか。
ここでは、運動不足による体への影響を見ていきます。
運動不足による悪影響の1つは、体重が増加していくことです。
体重が増えることで、糖尿病や、高血圧のリスクが高まり、脳卒中や心筋梗塞などの、命に関わる病気を発症するリスクがあることが知られています。
人間は運動することで、エネルギーを消費し、消費できなかった分が脂肪として、体に蓄えられていきます。
通勤時に比べて、在宅勤務では、1ヶ月で消費カロリーが約7000kcal少ないと言われています。
これは体重でいうと、1kg分消費できていないことになり、単純計算で毎月1kgずつ体重が増えていくことになります。
つまり、在宅勤務では、普通に過ごしているだけで、毎月1kgずつ増える可能性があるということです。
また、在宅勤務では、外食などが減る代わりに、家で食べられるインスタント食品や冷凍食品に、日常の食事を頼りやすくなります。
インスタント食品などの加工食品は、味や品質を整えるため、塩分や脂肪分が多く含まれているものが多く、カロリーが高い傾向があります。
これらを日常的に摂取し運動をしなければ、体重の増加は避けられないでしょう。
よって在宅勤務は、運動不足や食生活の乱れによって、体重が増えやすい環境にあると言えます。
運動不足によって、筋力が低下していくことが考えられます。
筋力の低下は、活動量の減少や栄養不足によって起こります。
筋力の低下により、体を支える力が弱くなり、仕事をしている際に、正しい姿勢を維持することが難しくなります。
そのため、姿勢が崩れ、腰痛や肩こりなどの原因に繋がります。
また、筋力が低下すると、エネルギーを消費する効率が低下することで、体重増加を招き、結果として糖尿病などの、生活習慣病のリスクに繋がることが考えられます。
筋肉量の低下により、骨量も低下し、骨粗しょう症を発症する可能性もあります。
このように在宅勤務では、パソコンに向かって仕事をすることも多く、運動不足による筋力の低下が問題になると言えるでしょう。
運動不足は、体だけではなく、メンタルへの影響も懸念されます。
運動が不足するということは、身体機能能力の低下を意味します。
体力が落ちると、少し動いただけでも疲れを感じやすくなり、気分が落ち込みやすくなります。
また、運動不足は、睡眠の質の低下にも繋がります。
睡眠の質が低下すると、集中力の低下や、物事に対する意欲が失われていきます。
つまり運動不足は、仕事の質を下げるとも言えるのです。
また、在宅勤務は、コミュニケーション不足によるストレスがあり、うつ病などの病気にかかりやすい状況と言えます。
在宅勤務になってから、50%以上の人が、「精神的なストレスが増えた」と答えるデータもあり、運動不足は在宅勤務のストレスを解消できずに、悪化させる可能性もあるのです。
このように、在宅勤務では、運動不足からくる様々な要因での精神的なストレスがあり、うつ病などのリスクに繋がっていることも考えないといけないでしょう。
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在宅勤務では、生活の中で動くことが少なくなっているため、意識的に運動する必要があります。
ここでは気軽にできて、効果が期待できる運動についてご紹介していきます。
運動不足を解消するには、ストレッチをするのも効果的です。
ストレッチは、筋肉を伸ばすことにより、体の柔軟性を上げることができ、仕事をしているときに正しい姿勢を維持しやすくなります。そのため、肩こりや腰痛の予防・改善につながります。
血流アップの効果もあるため、長時間座っていることの多い在宅勤務では、より有効な手段といえます。
また、ストレッチにはリラックス効果があるとされており、疲労回復や睡眠の質の向上が期待できます。
このようにストレッチは、肉体的・精神的の両方からのケアが期待できるのです。
ストレッチのポイントは
・ゆっくりと伸ばす
・呼吸をしながら行う
・痛みが出るほど無理をして伸ばさない
・伸ばしている部分を意識しながら行う
などがあげられます。
ストレッチは、全身をゆっくり時間をかけて伸ばすことが大切です。
運動不足の解消には、筋トレも効果的だと言えます。
筋トレをすることで、体の筋力が向上します。
筋力が増えることで、基礎代謝が上がり、消費カロリーを増大させることができ、運動不足による体重増加を防ぐのに一定の効果が期待できます。
また、筋力がつくことで、猫背などの姿勢改善にもつながります。
在宅勤務では、長時間座ったままでの仕事が多いと考えられるため、正しい姿勢で作業に向かえることは、体の不調の予防、仕事の生産性向上にも繋がります。
さらに、筋肉を刺激することで、成長ホルモンの分泌を促すことができ、睡眠の質を高めることができ、メンタル面の効果も期待できるでしょう。
ウォーキングも、運動不足の解消に効果的だと言えます。
ウォーキングは、脂肪を燃焼させ、体脂肪を減らすことのできる有酸素運動です。
そのため、内臓脂肪を減らす効果が期待でき、心臓病などの生活習慣病の予防が期待できます。
また、ウォーキングには、ストレス解消効果があるとされています。
一定のリズムで繰り返し動くことにより、脳内物質である「セロトニン」分泌を促し、精神的な安定と安心感を体にもたらしてくれます。
セロトニンには、ストレス解消や集中力を上げる効果があり、睡眠の質を向上する作用がある物質です。
逆に、セロトニンが不足すると、慢性的なストレス、仕事への意欲低下、うつ症状などの様々な原因にもなる可能性があります。
セロトニンは、太陽を浴びることでも分泌を促すことができるため、外でウォーキングをすることは、運動不足解消とメンタルケアに効果的だと言えるでしょう。
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運動不足を解消するには、日常的に一定の運動をすることが大切です。
筋トレやストレッチの効果を最大限に活かすには、継続することが重要なポイントです。
ここでは、運動を習慣化するコツを紹介していきます。
運動を習慣化するためには、まず、生活リズムを整えることが大切です。
生活リズムを整えることで、自律神経が整い、疲労や気持ちのムラが減り、日常的に物事に取り組めるようになるからです。
生活リズムを整えるためには、就寝時間や起床時間、休憩時間などをあらかじめ決めておくことが効果的です。
特に在宅勤務の場合、時間を指定されていないため、自主的に時間の区切りを作る必要があります。
毎朝同じ時間に起きて日光を浴び、毎日適度な睡眠時間を取ることで、運動へのモチベーションを維持することに繋がるでしょう。
運動は、1日の決まった行動の中に組み込むと習慣化しやすいと言われています。
「ご飯を食べた後には歯を磨く」といったように、決まった日常のルーティンにすることで、気持ちに抵抗がなく行うことができるからです。
「起きたらすぐにストレッチをする」「朝ご飯を食べたらウォーキングをする」といったように、日常のすでに習慣化されている事柄に結びつけて行うことで、効果は高まります。
重要なのは、時間ではなく行動で考えることです。
時間で考えてしまうと、1日のスケジュールにズレが生じた時、予定通りにいかなかったことで、行動を起こせず、結果的に習慣にならない可能性があります。
どんな時間でも「〜をした後には〜をやる」といったように、行動を紐付けていくことで、習慣化をすることができるでしょう。
物事を習慣化させるためには、少しずつこなしていくことも大切になってきます。
特に筋トレやランニングなど、体に一定の負荷がかかるものに関しては、肉体的なキツさや疲労感があります。
最初から量をこなそうとすると、肉体的にも精神的にも挫折する可能性が高くなります。
また、体が慣れていないうちから強い負荷をかけることで、怪我のリスクにも繋がります。
はじめは、効果をよりも習慣化することを意識して、自身が辛くない程度の量、距離をこなしていくことが大切です。
また、運動の効果は2〜3日続くと言われているため、毎日する必要はありません。
自分の体と相談して、無理のない範囲で続けていくことが大切でしょう。
在宅勤務は、体を動かす機会が少なく、無意識に運動不足に陥りやすい環境にあると言えます。
ストレッチやウォーキングなどの運動を、無理をせず日常に取り入れることが大切です。私自身意識して運動することで、在宅勤務していても、体の不調を感じることなく仕事をすることができています。
重要なのは、自分に運動が足りているのか、体に不調がないかを自覚することです。
在宅勤務では、1人で働いていることが多く、誰かに気づいてもらうことが難しい環境です。
自らの体調や生活習慣に気を配り、意識して運動をしていくことが大切でしょう。
ライター:小澤隆史
元お笑い芸人で現在は動画編集を中心にフリーで活動中
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