商品カテゴリー

コラム - あったかコラムに花が咲く

「バチッ」はもう嫌!静電気を引き起こす帯電体質の原因と対策

2020/03/16

服を脱ぐときや、ドアノブや手すりなどに触れたときなどに「バチッ」という経験、一度はあリませんか。場合によっては人に触れたときに起きることもあり、そんなときはお互いが痛い思いをすることも。これらはすべて静電気の発生によるもので、乾燥している冬は特に発生しやすくなっています。
また、静電気が起こりやすい体質であると自覚する人は意外と多いもの。実は、頻繁に静電気に見舞われるのは、体が悲鳴をあげているのかもしれません。

そこで今回は、静電気の原因や対策についてお話します。今年こそしっかり対策を立てて、痛みを伴う静電気からカラダを守りましょう。

静電気とは

静電気とはいったい何なのでしょうか。
静電気というのは、物質内にたまった「電気」のことです。

私達のカラダを含め身の回りにあるもの全ては、プラスとマイナスの2種類の電気をもっています。本来は、この2種類の電気はどちらかに偏ることなくバランスがとれているため、電気を帯びていない状態です。
ところが、着ている服が擦れたりなどの摩擦によって、プラスとマイナスのバランスが崩れてしまいます。このバランスが崩れた状態を「静電気」といいます。この発生した静電気は空気中の水分に放電されるのですが、乾燥する冬は空気中の水分が少ないため、放電できずに体にどんどん蓄積してしまいます。さらに、冬は厚着や重ね着をすることで服同士がこすれ合うことも増え、より静電気を発生しやすくなってしまいます。

カラダに静電気がたっぷり溜まった状態で何かに触れると、一気に放電し「バチッ」とする衝撃や痛みが起こります。特に、金属製のドアノブやキーなど電気を通しやすいものは静電気が発生しやすくなります。

静電気を誘う帯電体質の原因

「静電気が起こりやすい体質で…」と困っている人はいませんか?
こうした静電気が生じやすい体質のことを、帯電体質と呼ぶことがあります。帯電とは電気を帯びている状態のことです。帯電しやすい人というのは、いくつかの原因によって自然放電がしにくい状態になっています。

主な原因として、以下の3つが挙げられます。
・不規則な生活や睡眠不足
・食生活の乱れ
・精神的ストレス

帯電しやすい体質になってしまう原因の多くは、食生活や睡眠などの生活習慣によるものがほとんどです。糖質や脂質の過剰摂取、ジャンクフードに偏った食事など、食生活の乱れは体の酸化を進行させてしまいます。また、寝不足などで体に負担がかかると、マイナスの電気が減り、プラスに傾いてバランスを崩してしまいます。その他にも、精神的なストレスも影響しています。

「最近静電気がよく起こるな・・・」と感じたら、仕方がないと諦めず、生活習慣を見直すタイミングと考えると良いかもしれません。

冬に増加する帯電体質

静電気が特に起きやすい季節は冬です。その原因となるのが、冬の乾燥
通常であれば、体にたまった静電気は日常生活の中で無意識のうちに徐々に放電されていきます。それは水には電気を通しやすい性質があるためで、空気中の水分が多いほど放電が進みます。そのため、湿度が高い環境では、空気中に含まれる水分を通して自然と放電されます。しかし、冬は乾燥して空気中の水分が少ないので、静電気がどんどん体にたまってしまうのです。

乾燥する季節は静電気を引き寄せ溜めこんでしまいやすいため、帯電体質だと自覚している人は、冬は特に注意するようにしましょう。

乾燥肌の人は静電気を引きつけやすい

静電気をためやすい人の特徴は、肌の水分量が不足している乾燥肌であることです。
皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれています。表皮の一番外側には細胞が積み重なった角質層という層があり、細胞の間を埋めているのは、主にセラミドという脂肪です。肌の内部で水分をつなぎ留め、乾燥から守ってくれているのがセラミドです。

そして、皮膚の最も外側には皮膚を守るための皮脂膜があり、皮膚から水分が失われないよう全身を覆っています。本来ならセラミドと皮脂膜によって肌の水分量は保たれていますが、加齢などさまざまな理由で皮脂膜が薄くなると、肌の水分が蒸発しやすくなり、セラミドに蓄えられた水分も失われてしまいます。この状態が乾燥肌です。

また、乾燥した肌に静電気が起こってしまうと、かゆみの原因にもなります。日頃からしっかりと乾燥肌対策をして、肌トラブルを回避するようにしてください。

静電気と冷え、体の不調の相関関係

静電気が発生しやすい人の多くは、頭痛や肩こり、関節痛、肌疾患、冷え性などの症状にも悩んでいるのではないでしょうか。

静電気によって体内のバランスが崩れると、マイナス電気が減り、プラス電気が増えてしましいます。これは体が酸性化している状態で、赤血球にプラス電気が増えて血流が滞る「血液ドロドロ」の状態です。それが冷え性や肩こりなどの症状を引き起こす要因の一つであると言われています。また、免疫力低下や自律神経の乱れといった悪影響を及ぼしたり、体内の酸化状態を放っておくと、成人疾患などの大病につながる恐れもあります。

また、不摂生な生活や睡眠不足は、帯電体質になる主な原因です。不規則な睡眠や食生活の乱れ、スマホ依存、運動不足……といった不健康な日常が思い当たるなら、ぜひ生活習慣を見直してみましょう。

また、帯電体質の人はアレルギーやアトピーの症状が悪化することも。静電気には空気中の埃を吸着させる性質があり、静電気を帯びた人も同様です。飛び交う花粉や埃といったアレルギーの要因を引きつけやすくなるため、花粉症、アトピー性皮膚炎やハウスダストアレルギーの人はより注意が必要です。

今すぐ試してみて!静電気予防のヒント

不快な「バチッ」という静電気を発生させないためには、放電することが重要です。
ドアノブなどの金属製のものに触れる前に、コンクリートの壁や木製の家具などに触れ、体にたまっている電気をゆっくり逃がしましょう。

他にも、革製の財布や綿の手袋を手に持ってドアノブなどに触れるのもOK。また、花壇の手入れなど土いじりをすることも効果的です。

また、セルフ式のガソリンスタンドでは静電気除去シートが設けられています。これは静電気が着火源となって火災が起きるのを避けるためで、体にたまった静電気を逃がすことができるようになっています。給油の際にはノズルを持つ前に、まず静電気除去シートに触れるようにしましょう。

保湿で撃退!静電気を予防する5つの方法

衝撃や痛みなどの不快感を感じる静電気の発生を減らすには、乾燥を防ぐことが大切です。
ここでは静電気を貯め込まないためのオススメの保湿方法を見ていきましょう。

● ハンドクリームをこまめに塗る

肌や髪の保湿をすれば、自然放電を促すことができます。
ハンドクリームや保湿クリームを塗って、手や体の乾燥を防ぎましょう。特に、手足や首まわりなどの外気に触れやすい部分は念入りな保湿が必要です。ヘアオイルなどで、髪の保湿も忘れずに。肌や髪が乾燥していると自然放電しにくくなるので、乾燥しやすい冬場はこまめな対策を心がけましょう。

● 洗いすぎに注意

体を洗いすぎないことで静電気がたまりにくい体質を作ることができます。
清潔にしようとするあまり、毎日ごしごしと力を入れて洗うと、皮脂膜まで落としてしまいかねません。そうなると、かえって肌の乾燥を招いてしまいます。角質層内の大切な成分であるセラミドが不足した状態では、せっかく念入りに化粧水をつけても皮膚の中に吸収されにくくなってしまいます。ですから、汗をかきやすい部位以外は、毎日石鹸をつけて洗わなくても大丈夫。また、石鹸で洗う場合には、ナイロン製のタオルなどで擦るのではなく、手のひらを使って泡でやさしくなでるようにしましょう。

● 熱いお風呂は厳禁

ぬるめのお風呂にすることで静電気の発生リスクを減らすことができます。
40度を超える熱いお湯につかると、皮膚を守っている皮脂膜やセラミドを溶かしてしまい、乾燥肌の原因になってしまいます。湯船の温度は38度~40度が目安。これよりも熱いお風呂は控えるようにしましょう。

● 水分を摂取する

水分補給をすることも静電気の予防には大切です。
中でもミネラルを含んだミネラルウォーターやアルカリイオン水がおすすめです
体内の電気バランスが崩れ、静電気を発生させやすい酸性に傾いたカラダを、アルカリイオン水などを摂取して中性に戻してあげましょう。

● 部屋を適度に加湿する

湿度のコントロールは、静電気をためにくい環境を作るのに有効です。
一般に湿度が40%以下になると静電気が起きやすくなり、25%以下になると静電気が発生すると言われていいます。
湿度が高い=空気中の水分量が多い状態では、空気中の水分を伝って自然に静電気が逃げていきます。そのため、乾燥する冬場は加湿器などを利用して部屋の湿度を上げるのが効果的です。それ以外にも手軽にできる方法としては、洗濯物を室内に干したり、霧吹きを使ったり、部屋に水の入ったコップを置いたりなどして、上手に湿度をコントロールしていきましょう。

重ね着注意!衣類選びで静電気予防する5つの方法

洋服の組み合わせに気をつけることで、静電気の発生を防ぐことができます。
重ね着をするなら、プラスの性質とマイナスの性質の素材を組み合わせないようにすることがポイントになります。

● 同じ性質の電気を帯電する素材の服を組み合わせる

衣服にはプラスに帯電しやすい素材と、マイナスに帯電しやすい素材があります。同じ性質をもつ素材の組み合わせでは静電気の発生が起きにくく、反対に、違う性質をもつ素材同士の組み合わせは静電気を発生させやすくなります。

重ね着をする際のコーディネートは、下の帯電列を参考に性質の近い素材を組み合わせて選びましょう。

ウールやナイロンはプラス、アクリルやポリエステルはマイナスの電位を持っています。
例えば、以下の組み合わせは、静電気発生機のようなものなので極力控えましょう。

×ポリエステルのスカートに、ナイロンのストッキング
×ウールのセーターの上に、アクリル素材のジャケットやコート
×ポリエステルのブラウスの上にウールのカーディガン

● 天然繊維の衣服を身に着ける

天然の繊維は性質として、静電気を帯びにくいという長所があります。
天然繊維とは植物など自然界にあるものから作られる繊維で、シルクや綿、麻などがあります。天然繊維が静電気を帯びにくいのは、適度に水分を含んでいるからと言われています。。水分を豊富に含む天然繊維では発生した電気は水分を伝って拡散し、空気における水分として逃げていきます。化学繊維は吸湿性が低いだけでなく、肌への刺激にもなるため、普段から避けたほうがよいでしょう。

● 洗濯時に柔軟剤を使用する

柔軟剤を使用することは、静電気の発生を防ぐメリットがあります。
複数の衣類を重ねて着ると、衣類と衣類が擦れることによって静電気が帯電します。柔軟剤を使うことによって衣類の表面がなめらかになり繊維同士のすべりがよくなるため、摩擦が減って静電気防止につながるという仕組みです。また、柔軟剤の成分は繊維の表面に電気を外に逃す層を作るため、静電気が溜まりにくくなるというメリットがあります。

● 静電気防止スプレーを活用する

静電気によって着ている衣類が体にまとわりつく場合は、出掛ける直前に静電気防止スプレーをすることで解決できます。
スカートやコートの裏地、タイツなど、摩擦が生じやすい部分にスプレーするだけで静電気を防止することができます。冬アイテムの必需品としてスプレーを常備しておくと安心です。

● 革靴を履く

靴底の素材が静電気の原因になることがあります。
ゴム底の靴と比較して革靴のほうが帯電しにくい性質があるため、帯電体質の人は靴底はゴム製以外をチョイスするのが正解。ゴム底の靴を履いているときに静電気が発生すると、静電気は逃げ場が無く、体にどんどんたまってしまいます。本来なら地面へ自然に発散されるはずの静電気が、ラテックスやゴムなどの電気を通しにくい靴底だと、地面に流れることなく体内に溜まってしまうのです。静電気対策には、履いている靴の素材も大切です。

静電気が起こりやすい帯電体質で悩んでいるなら、衣類の素材やその特徴、組み合わせをよく理解したうえで、冬のおしゃれを楽しむと良いでしょう。

まとめ

金属製のドアノブを触った時や服を脱ぐ時などに、「バチッ」とした痛みを伴う静電気。痛くて不快なだけでなく、もしかすると、体の不調が潜んでいることがあるかもしれません。慢性的な冷え、乾燥肌などの肌疾患、ドライアイ、アレルギー、重い肩こり、偏頭痛…の症状が現れたら、今回紹介した対策をぜひ試してみてください。静電気をためにくい体質づくり、また生活習慣を意識して、元気で快適な毎日を送りましょう。

[ライター:古山まり]

= もちはだコラム厳選 =

営業カレンダー営業カレンダー

  • warmbizバナー