2020/08/08
夏に向けてダイエットを始める人も多いこの季節。 コロナ騒動による自粛で運動量は減ったのに食事の量は減らないまま、「そろそろダイエットをしないと大変…」と焦っている方も多いのではないでしょうか。
旬の夏野菜・果物の多くは、体内に溜まった有害物質を排出する、つまりデトックス効果が期待できます。
実は、デトックスはダイエットの強〜い味方なのです。
そこで今回は、デトックス効果が高いとされている夏野菜、果物について解説、さらに「酢」をプラスした簡単レシピを紹介します。理想のボディで夏を迎えるには今がチャンスです!
最近、「デトックス」という言葉をよく耳にしますが、デトックスとはどう意味なのかご存知でしょうか?
デトックスとは英語の”detoxification”の略語で、「解毒」という意味です。
つまり、体の中から毒素や老廃物などの有害物質を取り除くことです。
人間の体には、不要になった「老廃物」、環境ホルモンを始めとした「有害化学物質」、銀・鉛・カドミウム・ヒ素などの「有害ミネラル」といった毒素が、知らず知らずのうちに蓄積されています。
こうした有害物質は日々摂取する食物を通して体の中に入りますが、便、尿、汗を通じて排出、すなわちすぐにデトックスが行われれば問題ありません。
人間にはこうした有害なものを排泄する働きが本来備わっていますが、夏は冷たいものを一気飲みしたり、冷房のかかった室内で長時間過ごしたり、体の芯からの冷えることが多くなり、新陳代謝が低下しています。さらに、不規則な食生活や慢性的な運動不足によって、解毒する力が衰え、有害物質が蓄積されてしまうのです。
食物を通して体に取り込んだ有害物質は、主に脂肪に蓄積されます。
ですから、代謝を高めて脂肪を燃焼し、不要な有害物質を排出すればダイエットに繋がるというわけです。
その上、デトックスには美腸、美肌、むくみや冷えの改善、基礎代謝アップ、アンチエイジングなどの効果も期待できます。
体内に溜まった「老廃物」「有害化学物質」「有害ミネラル」の排出を促してくれる、デトックス効果のある夏野菜・果物をご紹介します。
また、旬の食物は栄養価が高いと言われていますが、夏野菜も例外ではなく、夏の暑さを乗り切るために必要な栄養がたっぷり詰まっています。
カリウムは五大栄養素の「ミネラル」のひとつで、利尿を促す作用があります。
食事から摂取されたカリウムは小腸で吸収され、その際に不要となったカリウムは汗になり、また、便や尿とともに排泄されます。老廃物や毒素を体内に溜めこまないためには汗や尿の排泄が重要になるので、新陳代謝が落ちる暑い季節にはカリウムの摂取を意識しましょう。
また、カリウムは高血圧対策にも効果があるほか、長時間の運動による筋肉の痙攣(足がつる)などを防ぐ働きも期待できます。
夏野菜の代表格でもあるきゅうりは、カリウムが豊富です。
葉緑素の一種「イソクエルシトリン」という成分の利尿作用によって、毒素や老廃物を排泄してむくみやのぼせを解消してくれます。そのほか、便秘を改善して腸のデトックスも促します。脂肪分解能力が高い酵素「ホスホリパーゼ」も含まれているので、気になる内臓脂肪に働きかけてくれる嬉しい効果もあります。
トマトは、リコピン、β-カロテン、ビタミンC・E、カリウムなど栄養素が豊富です。
ミニトマトは、普通のトマトと比較して、エネルギー、たんぱく質、カリウム、カルシウム、食物繊維などが約1.5倍、ビタミンAは約2倍も含まれていて、栄養面において非常に優秀!
トマトは「医者いらず」と言われるほど栄養豊富なだけでなく、料理においても多様な使い方ができる食材です。カリウムは、煮たり茹でたりすると水に溶け出すので、生のまま食べると効率よくカリウムを摂取することができます。水溶性の性質を活かして、溶け出たスープごといただいてもカリウムを余すことなく摂取できるでしょう。
緑黄色野菜の代表でもあるかぼちゃには、カリウムが多く含まれています。
また、食物繊維も多いことから、便秘の予防や改善に役立ちます。油に溶け出しやすい脂溶性ビタミンの含有量も多いので、炒めたり揚げたりして、油と一緒に食べることで吸収効率がアップします。さらに、かぼちゃは皮の部分にも栄養素がたっぷりなので、きれいに洗って皮ごと調理すると良いでしょう。
かぼちゃといえば、秋のハロウィンや冬の煮物のイメージが強く、寒い時期の野菜という考える方も多いのかもしれませんが、国内産かぼちゃの収穫時期は4月から9月頃で、夏野菜であることを覚えておきましょう。
すいかは90%以上が水分ですが、カリウムも豊富に含まれています。
むくみの原因となる水分とともに、余分な老廃物を体外に排出するサポートをしてくれるので、デトックスに繋がります。また、抗酸化物質であるリコピンも豊富に含まれているため、活性酸素を除去する作用が働いてアンチエイジングにも効果的です。
体の熱を冷ます作用もあり、昔からすいかは暑気払いや夏バテ防止に利用されています。また、果糖には低温で甘みが増す性質があるので、食べる直前(1時間ほど前)に冷蔵庫に入れて冷やすのがベストな食べ方です。
ペクチンは、水溶性の植物繊維です。
ペクチンには腸の有害物質を吸着して排出する、整腸作用の効果が期待できます。下痢や便秘を予防することで、大腸ガンのリスクを減らす効果も期待できます。また、血糖値の上昇を抑えて、糖尿病を予防したり、コレステロールを排出しやすくなる効能もあります。
オクラには、ペクチンが豊富に含まれています。
また、カルシウムの含有量も多く、骨を生成する上で欠かせない成分として、骨を丈夫にし、健康を維持します。また、イライラの解消にも効果があります。
いちじくは、ペクチンを豊富に含んでいます。
ペクチンのほか、鉄分、カリウム、カルシウム、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCなどもバランスよく含んでいる万能食材で、「不老長寿の果物」とも呼ばれているほど。
美容と健康に役立つ栄養素が満載ないちじくは、フルーツとして生のまま食べるほか、料理に使うことも可能です。煮ると含まれているペクチンが水に溶け出しますが、煮詰めてシロップやジャムにすれば栄養素を無駄なく摂取することができるでしょう。
今が旬の夏野菜を使ったおすすめのデトックス料理を紹介していきます。
栄養価が高い夏野菜をおいしくいただいて、元気に夏を乗り切りましょう!
夏野菜を使った定番メニューと言えばカレー!と言っても過言ではないでしょう。
いつものカレーに、角切りにしたトマトやズッキーニ、かぼちゃやパプリカなどを加えれば、鮮やかで見た目も味も美味しいカレーが完成!暑さで食欲が落ちやすい夏にも、カレーの香りが食欲をそそります。市販のカレールーを使えば、簡単に作れるのも嬉しいポイント♪
マーボー(麻婆)は、ご飯も野菜もしっかり食べたいという人におすすめの調理法です。
ズッキーニ、なす、ピーマンなどの夏野菜を素揚げにし、 こってりしたマーボー餡で和えるだけ。夏野菜は油との相性が良く、素揚げにすれば自然の甘みが引き立ちます。片栗粉でとろみをつけることで野菜にも味がからみ、とても食べやすくなります。メインのおかずとしてはもちろんのこと、ご飯にかけてマーボー丼にしても最高です。
太陽の恵みを受けた元気な夏野菜を食卓に取り入れて、心身ともにパワーチャージしましょう。
夏場、暑くて食欲のない時期、酢をきかせた料理は食欲を回復させてくれます。
酢の酸味が、味覚や嗅覚を刺激することで、唾液や胃液の分泌を促し、食欲増進作用を促進します。健康維持のためには、生活習慣の見直しと改善に加えて、酢のパワーを大いに活用しましょう。
酢の効能には、主に以下の2つがあります。
酢は毎日摂ることで、内臓脂肪を減らす働きがあることがわかっています。
内臓脂肪とは、内臓の周りにつく脂肪のこと。この内臓脂肪が溜まると、高脂血症、高血糖や高血圧など生活習慣病を引き起こし、メタボリック症候群に繋がっていきます。
毎日の大さじ一杯の食酢が、肥満気味の方の内蔵脂肪の減少や、高めの血圧や血糖値上昇の緩和に有効であることが証明されています。
腸内環境を整えるには、悪玉菌よりも善玉菌を優勢にする必要があります。酢には、腸内の善玉菌を増やし、すでに生息している善玉菌を育てる働きがあります。さらに、胃酸の分泌を促す作用もあり、その胃酸が胃や腸を刺激し、ぜん動運動が活発になることで便通の改善効果が期待できます。
酢には健康的な効果のほかに、食事をおいしく食べることのできる効能も備わっています。
夏野菜をふんだんに使用したさっぱり味の簡単レシピで、ご飯をもりもり召し上がれ♪
夏野菜をたっぷり使った揚げ浸しです。
夏野菜ならなんでもOK。冷蔵庫の整理にもなり一石二鳥です!日持ちがいいので、ストックしておけば「あと一品ほしい」そんなときに役立ちます。(冷蔵4日程度)
そうめんに合わせたり、晩酌のおつまみにも最適です。
【材料(4人分)】
なす…3本
いんげん…100g
パプリカ…各1個
かぼちゃ…1/8個
ししとう…100g
オクラ…100g
にんじん…1本
ゴーヤ…1本
めんつゆ…2カップ
揚げ油…適量
【作り方】
1:夏野菜は食べやすい大きさに切る。オクラはヘタを切っておく。
2:野菜を素揚げします。
3:キッチンペーパーなどで油を切る。
4:熱いうちにめんつゆにどんどん漬け込んでいく。
冷蔵庫で冷たく冷やして完成。
お好きな夏野菜を使って、たくさん作ってみてください。
酸味が効いた、さっぱり感がやみつきになるピクルスです。
ピクルスは欧米に古くから伝わる酢を使った野菜の保存食で、 いわば西洋の漬物です。酢の酸味で疲れが取れて代謝もアップ!また、シャキシャキとした歯ごたえの良さは、食物繊維が豊富な証拠です。
お好きな夏野菜を漬けてそのまま食べるのも良し、茹で卵とマヨネーズで和えれば彩り鮮やかなタルタルソースになります。
【材料(4人分)】
[ピクルス液]
酢…150cc
白ワイン…150cc
塩…小さじ1杯半
砂糖…大さじ1
粒こしょう…10粒程度
ローリエ…1枚
にんにく…1片
鷹の爪…1本
[夏野菜]
きゅうり…1本
にんじん…1/4本
ラディッシュ(大根も可)…2個
パプリカ…各1個
ミニトマト…4個
みょうが…2本
カリフラワー…4房
【作り方】
1:ビンを熱湯消毒する。
2:ピクルス液の材料をすべて鍋に入れて一煮立ちさせ、冷ましておく。
3:きゅうり、にんじんはスティック状に、ラディッシュ、みょうがは半分、パプリカは食べやすい大きさに切り、カリフラワーは小房に分ける。ミニトマトはそのまま。
4:ビンに野菜とスパイスを詰めて、その上からピクルス液を注いで密閉する。
5:冷蔵庫に保存する。
一晩漬けてからが食べ頃。冷蔵庫で3日間程度の保存が可能です。夏野菜のピクルスは彩りが豊かなので、おもてなし料理としてもおすすめ。また、野菜不足の時のサラダの代わりやお酒のお供にもピッタリ。
今回は夏野菜・果物のデトックス効果についてや、夏野菜を使ったおすすめのレシピをご紹介しました。暑い夏はキッチンに立つのも億劫になったり、夏バテで食欲も落ち気味になりますよね。そんな時にこそ、旬を迎えて栄養価が高い野菜をたくさん摂って、元気な体に理想のプロポーションで夏を迎えてください。
[ライター:古山まり]
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