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コラム - あったかコラムに花が咲く

夏の生け花 長持ちする花やコツ・涼しげに見える方法

2020/08/20

30度以上の猛暑が続く昨今の夏。
部屋に花を生けても、暑さの影響ですぐに枯れてしまう…。と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
今回は、夏の生け花を長持ちさせる方法や、夏の間での長持ちしやすい花の品種、生け花を涼しげに見えるコツについてご紹介します。

夏の生け花を長持ちさせるにはこまめなお世話が大切

夏の生け花を長持ちさせるには、こまめな水替えと水切りが重要です。
夏場生け花が枯れてしまう主な原因は、夏の気温や湿度によって花瓶の水に雑菌が繁殖してしまうことにあるからです。
花に雑菌が繁殖すると、導管に雑菌が詰まり水を吸い上げるのを妨げたり、根を腐らせてしまったりする恐れがあります。
従って、花を長持ちさせるには、最低でも1日1回水替えと水切りを行い、花に雑菌が増殖するのを防ぎましょう。

まず、夏場水替えを行う際は花瓶を綺麗に洗い、新鮮なお水を花瓶に注いで下さい
また、花の茎を触ってみてぬめりが付いていたら、タオルやティッシュで丁寧に拭き取ると、濁るのを防げるでしょう。

次に、水切りはボールやバケツなどにたっぷり水を入れてから花の茎を浸け、足下から2~3㎝の部分を斜めに切って下さい。
ちなみに、水切りを行うと導管に入った空気や雑菌が取り除かれるため、花が水を吸い上げやすくなります。

また、枯れてしまった葉や花は、見つけ次第早めに取り除きましょう
なぜなら、枯れた部分を放置しているとエチレンという花の老化をすすめる物質が分泌され、花の老化を早めてしまいまうからです。
こういった理由から、毎日の水替えや水切りの際に花の様子をチェックして、枯れた部分がないかも確認しましょう。

通気性の良い広口の花瓶に飾る

夏場使用する花瓶は、通気性が良い広口のものを利用するのがおすすめです。
理由としては、口が狭いつぼ型の花瓶は中が蒸れて水の温度が上がりやすいため、カビや雑菌が発生しやすいことがあげられます。
例えるのであれば、夏場に口の狭い花瓶に花を飾るのは、人が猛暑の中でタートルネックのセーターを着ているようなものです。
従って、夏場は口の広さが5㎝以上ある広口で通気性の良い花瓶を選びましょう。

温度管理にはクーラーが必要不可欠

夏の生け花を長持ちさせるには、クーラーで部屋を涼しく保つ必要があります。
クーラーの付いていない部屋に花瓶を置いておくと、水がぬるくなり花がしおれてしまいます。
実際、人間や動物も、暑い場所にずっといたら元気が無くなってしまいますよね。
また、花の品質を保つために必要なエアコン温度は、最低でも25度以下と言われています。
しかし、25度以下では寒く感じてしまう人も多いため、あくまで人が快適に過ごせる程度の温度を保ちましょう。
ただ、クーラーの風は乾燥しているため、直接当たらないよう注意しましょう。

花は涼しい時間帯に購入する

花を長持ちさせるためには、外が涼しい時間帯に花を購入しましょう。
昼間の直射日光が照りつける時間帯に花を購入すると、数時間程度で花が弱ってしまいます。
早朝や夕方など外が涼しい時間帯に購入するのがおすすめです。

またお店と家が離れている場合は、水を張った大きめのバケツに花を入れて持って帰ると、花を元気なまま家に持って帰ることができます。

ちなみに、早朝や夕方にお花屋さんが開いていない場合は、市場で直接花を購入すると良いでしょう。
営業時間が早朝であることが多く、早起きするのが少し大変ですが、お花屋さんよりも安価で新鮮な花を購入できます。

旅行やお出かけで家を空ける際の生け花保存方法

夏休みになると、旅行や行事などで家を空ける時間が長くなる方も多いはず。
生け花を長持ちさせるには温度管理が重要とは言っても、花のために外出中もエアコンを付けっぱなしにはなかなかできないですよね。
しかし、ある2つの方法を使えば、長時間家を空ける際エアコンを付けっぱなしにしなくても、生け花を保存することが可能です。

1つ目の方法は、水で満たしたバケツや花瓶に珪酸塩白土(けいさんえんはくど)を投入し、直射日光の当たらない風通しの良い場所に花を置く方法です。
珪酸塩白土には不純物を吸着する作用があるため、水の中に入れると水や花の切り口が腐るのを防いでくれます。
珪酸塩白土が家に無い場合は、10円玉や少量の塩素系漂白剤で代用することも可能です。
10円玉や塩素系漂白剤にも雑菌の繁殖を防ぐ効果があるため、珪酸塩白土同様の効果が望めます。

ただ、塩素系漂白剤を使用する場合は注意が必要です。
まず塩素系漂白剤は、植物や生物にとって本来有害な物質のため、入れすぎは禁物です。
目安は1リットルの水に対して数滴程度が適量で、それ以上入れると花が枯れてしまう危険性があります。
次に、塩素系漂白剤を使用する際は、金属性の花瓶の使用を避けて下さい。
理由としては、塩素系漂白剤が花瓶の金属を錆びさせてしまうことがあげられます。
塩素系漂白剤を使用する場合は、必ずプラスチックのバケツやガラスの花瓶に花を入れましょう。

2つ目の方法は、冷蔵庫の野菜室に花瓶ごと花を入れてしまう方法です。
花を新鮮に保つために最適の温度は、5~10度とされています。
野菜室の平均的な温度は約6度のため、実は花を長持ちさせるには、最適な場所です。
また、野菜室は涼しいので、雑菌も繁殖しにくくなります。

ただ、この2つの方法で花の品質を保てるのは、長くて2日程度です。
もしも2日以上家を空ける予定があれば、その期間部屋に花を飾るのを避けましょう。

夏におすすめの生け花5選

夏場は、茎が固く丈夫な花を生けるのがおすすめです。
なぜなら、茎の柔らかい植物は、水で茎がふやけて雑菌が繁殖しやすいからです。
おすすめの花としては、アンスリウムやピンクッション、ドウダンツツジ、竜胆、グラジオラスがあげられます。
ここからは、この5つの花の生態や生け方について解説していきます。

1.アンスリウム

アンスリウムは、熱帯アメリカ原産の里芋科の植物です。
色鮮やかなハート型の部分は、実は花びらではなく「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる蕾をつつんでる葉の部分が変化したものなんだとか。
ちなみに、本当の花は真ん中にある細長い棒状の部分です。
茎や葉が固く、元々熱帯育ちで暑さにも強いため、夏場でも20~40日も持つと言われています。

生ける場合は、深く大きめの花瓶に水を半分くらい注ぎ、茎を斜めに水切りしてから飾ります。
空気清浄作用があり、アンモニアを除去することができるので、トイレに飾るのもおすすめです。

2.ピンクッション

ピンクッションは、南アフリカ原産のヤマモガシ科レウコスペルムム属の花です。
ふさふさとしたぼんてんのような見た目が、針山(針のささった小さなクッションのようなもの)に見えることからこの名前が付きました。
針山に見える部分は実はおしべで、触るとプラスチックのおもちゃのような感触です。
また、花の寿命は1か月程度ですが、色鮮やかな姿を残したまま枯れていくため、枯れてからもドライフラワーのような見た目を楽しむことができますよ。

生け花にする場合は、水切り時に根元割を行い、剣山か浅めの花瓶に生けましょう。
ちなみに根元割とは、花の足下から数㎝の部分をはさみで2つまたは4つに割り、水を吸収しやすくすることを指します。

3.ドウダンツツジ

ドウダンツツジは、日本原産のツツジ科ドウダンツツジ属の植物です。
漢字で書くと灯台躑躅となり、白く小さな花が夜に輝く灯台に似ていることことからこの名が付けられたんだとか。
豊かな葉と清涼感溢れる花が部屋を爽やかに彩ってくれます。
枝が大きく倒れやすいため、生ける際は根元割りをして、安定感のある大きめの花瓶に生けましょう。
また、夏場生ける際は、透明のガラス製の花瓶を選ぶと清涼感がさらにアップします。

4.リンドウ

リンドウは、日本や中国、韓国に分布するリンドウ科リンドウ属の花です。
リンドウには、蕾状の花が咲く「エゾリンドウ」と、星形の花が咲く「ササリンドウ」の2種類が存在します。
ちなみに、夏場出回っているリンドウの多くは、蕾状の花が咲く「エゾリンドウ」です。
通常、夏の生け花の平均寿命は、2~3日程度ですが、リンドウは5日以上も持つため、お盆の仏花としても最適です。
リンドウを生け花にする場合は、2種類の生け方があります。

1つ目は、水切りを行い、浅めに水を張った花瓶に生ける方法です。
荘厳な見た目になるため、仏壇に飾る際はこちらの生け方がおすすめです。

2つ目は、花を1つずつに分けて切断し、小瓶に生ける方法です。
かわいらしい見た目で場所を取らないため、洗面所やキッチンなどのちょっとしたスペースを彩るのにおすすめです。

5.グラジオラス

グラジオラスは、アフリカや地中海沿岸に分布する、アヤメ科グラジオラス属の花です。
グラジオラスという名前は、古代ローマの剣「グラディウス」から来ています。
その名の通り、剣のように長細い茎に沢山の花が付いているのが特徴です。
1つ1つの花の寿命は2~3日程度ですが、下から順番に咲いていくため、1本で2週間程度楽しむことができます。

グラジオラスを生ける場合は、深めの花瓶に半分程度の水を入れて飾ります。
1つ1つの花がそれぞれ枯れていくため、枯れた花はこまめに取り除いて下さい
花の先端部分は咲かずにしおれたり黄ばんだりしてしまうことが多いため、生ける前に上から4つ目位までの蕾は摘み取っておくと長持ちしやすいでしょう。

涼しげに見せる生け方のコツ3選

蒸し暑い夏に花を飾る場合、見ているだけで涼しい気分になれるものが良いですよね。
ここでは、花を涼しげに見せるコツや、身近なものでできる涼やかな花の生け方についてご紹介します。

1.涼しげに見せるならシンプルな一輪挿しがおすすめ

花を涼しげに見せるのであれば、一輪挿しがおすすめです。
一輪挿しはシンプルで涼しげな見た目を演出することができます。
また、一輪挿しであれば、複数の花を1つの花瓶に生ける場合よりも通気性が良いため、花が長持ちしやすいというメリットがあります。
夏場はお花屋さんでお気に入りの花を1輪選び、シンプルに飾るのがおすすめです。

2.ガラスのコップもオシャレな花瓶に早変わり

夏場、ジュースや麦茶を飲む際に大活躍しているガラスのコップは、実は花を生けるのにぴったり。
清涼感溢れるオシャレな見た目が、部屋の印象をグッと爽やかにしてくれるでしょう。
また、透明のコップはどんな花の色にも合わせやすいのも魅力です。

3.底にビー玉やおはじきを置く

普段身の回りにあるビー玉やおはじきを花瓶の底に沈めると、涼しげな見た目を演出することができます。
ビー玉やおはじきがよく見えるように、透明のコップや花瓶を花器に選ぶと良いでしょう。
 
また、ビー玉やおはじきと言えば、子供たちになじみの深いおもちゃでもあります。
子供たちと一緒にお気に入りのビー玉やおはじきを花瓶に沈めて、オリジナルの花瓶を作るのもおすすめです。
今年の夏は新型コロナウイルスの影響で、なかなかお出かけしにくい状況が続いています。
親子で楽しく花瓶作りをしたり花を生けたりすれば、きっと素敵な夏休みの思い出になります。

まとめ

30度を超える猛暑日が続き、暑さで心もカラダもぐったりしてしまうことが多い昨今の夏。
そんな夏こそお部屋に爽やかな花を飾って癒やされたいですよね。
ただ、夏は気温が高く、雑菌が増殖しやすいため生け花がすぐにしおれてしまうのが実情。
しかし、部屋を涼しく保ち、通気性の良い広口の花瓶に花を生けるなどの工夫を行えば、夏場でも生け花を長く楽しむことができます。
また、夏場はガラスのコップやビー玉など身近にある小物や食器を使って生け花をアレンジすると、清涼感溢れる見た目を演出することもできます。

夏場、部屋に花を生けて爽やかな空間を演出したいと言う方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

[ライター:鰆]

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