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「あの頃」を思い出しながら「今」思うこと。

2012/11/21

昨日、Twitterでひとつの話題が目に留まりました。

飛行機内で1歳の赤ちゃんが1時間半泣きどおしだった状況に直面されたある方が、ご自身のブログに書かれた内容について、様々な意見が投稿されたようです。

私は、話題のもとになったブログと、あと、著名な方数人のTwitter発言を5~6個拝見しただけなので、世の中の皆さんの大半の意見がどういうところにあったのか、何が正しいと思われているのか、どういうところに落ち着いたのか、わからないけれど、年齢の近い3人の子どもを育てた母として、あの頃を思い出しながら、今思うことを書いてみたいなと思いました。

まず、不思議に思ったのは、「1歳の子どもが聞き分けられずに泣くのはあたりまえでしょう!」という声があったこと。
たぶん、ブログを書かれた方も、そこを訴えられたわけではなくて、子育ての経験があろうとなかろうと、1歳の子どもが周りの状況を判断して公共のルールを守ることを期待する人なんて、おそらくいらっしゃらないと思う。

今回のことは、聞き分けのできない赤ちゃんなのだから、
お話の主人公になるのは、あくまでも大人たち。

でもって、母の立場で思い出したのは、
飛行機という箱は、逃げ場がないのが、ホントにつらいということ。
電車なら、ぐずぐずスイッチが入ってしまったら、次の駅で降りて、その箱から子どもを連れだすことができるのだけれど、周りの人たちに迷惑をかけているのがわかりながらも、どうすることもできないしんどさは、それはもう‥。
よそのお子さんだったら、1歳の子がおとなしくできないことを仕方ないと思うことができても、わが子になると「なんで??」となってしまう。

そう、この「なんで??!!」がくせもの。
たぶん、母親だからコントロールできる、コントロールすることを周りに期待されている、しなきゃという思いが強いほど、しんどくなってしまったりするんだなぁ。
確かに、母は、わが子の泣き声、しぐさで、よその人にはわからないメッセージを読み取ったりコミュニケーションをとることができる特技はあるけれど、いくら母といっても、魔法のパワーがあるわけではなく、わが子に対してできないこともあるわけで。
この部分を、お母さん自身が認識できると、そのあとの子育ても変な妄想にしばられることがなく、肩の力が抜けるところもあるのではないかなと思ったりします(^^)

わが子が幼いころ、次々熱を出して、3人一緒に小児科に診察に連れて行ったことがありました。
診察前に名前を呼ばれると、すぐに診察していただけるように、上着を脱いでシャツ一枚になって待っていないといけないのだけれど、熱が高くてぐったりして機嫌も悪く、一人でお着替えもままならない3人をなんとかシャツ一枚にして、ようやく一人ずつ診察を受けて、次は、服を着せていかないといけないとなった時。
じっとしていないし、一人はぐったりして床に寝転んで通路のじゃまになってるし、一人は大声で泣き出すしで、もうどうにもならないと思った時に、近くにいらした小学生高学年の子どもさんをつれたお母さんが、私には何も言わないで
「さぁ、これ着ようね~」と、服を手に寝転んでしまっているわが子に服を着せてくださり、シャツのまま動き回るわが子に、「お兄ちゃんのお洋服はこれかな?」と声をかけて、着せてくださり、その間に私は抱いている娘をあやしながら服を着せて、すぐに看護婦さんからお薬の説明を受けている間も、わが子二人になにやかやと話しかけて、時間をつぶしてくださり、私がお礼に行こうとすると、子どもたちに「バイバイ♪」と病院を出て行かれました。
結局、お世話をしてくださった女性と私の間には一言も会話はありませんでしたが(お礼を言えなかったのがとても心残りです)、この時のことは、今思い出しても涙が出そうになります。ホントウに。

今は、母親年齢もハタチを過ぎて、こういうしんどさからはすっかり遠くなったところで、
どちらかというと、周りの大人の一人として今思うこと。

なんでも「分ける」というのがいいとは思わないながらも、
今回の飛行機のことは、1歳の赤ちゃんは当事者ではないというところで、周りの大人とお母さん、
どちらも心の負担が少なくなるような策の一つとして‥と思ったけれど、
ブログを書かれた方の内容では、飛行機内に防音の完全個室は、構造上不可能とのことらしい。

となると。
お母さんが、その「箱」に入るかどうかの選択ということになるのだけれど。
おそらく、たぶん。
お母さんとしては、選択というより、長時間脱出できない飛行機に、あの精神的なしんどさのリスクを考えても乗らないといけない事情があるとしか、私には想像できない。
他に手段があるのなら、お母さん自身も楽な方を選びたいだろうし。
それができないから、周りの皆さんへの申し訳なさも含めたしんどさも覚悟して箱に入ってるんじゃぁないかなぁ。
例えば、出入り簡単なレストランで赤ちゃんが泣き続けているのとは、全然話が違うと思うのです。
もしも、「赤ちゃん連れ便」という飛行機が運航されているなら、迷わずそれを選ぶと思う。

今回の飛行機の話題は、これ!といった解決策、難しいかもしれません。
でも、我慢というよりむしろ、相手の事情を想像して、納得できる折り合いを自分の中にみつけるということは、できるのではないかと思いました。
なにせ、飛行機内の時間、怒っていても事態を変えることができるわけではないし。
それなら、別のことでも考えて、楽しいこと思う方が、気分もいい。

あの時、病院の中で大泣きをして、多くの患者さんに大迷惑をかけていた娘も、18年経って、今では一人で飛行機に乗ってオレゴンに行きました。
ホームステイ先では、小学生の「妹」が慕ってくれて、「おかあさん」にも頼りにしてもらえているようです。
私とは、来年3月にNYで待ち合わせようと、まだまだ先なのに盛り上がっていて、
「空港に着いたら、私が行くまでは、荷物から絶対に手を離さずに、その場から一歩も動かないように!」
と今から、しっかり釘をさされています。

ですよね。子どもは‥大人になります。
みーんな平等に年齢を重ねていきます。

いろんな場所で、いろんなシチュエーションでの出会いもひとつひとつ楽しめたら。
もしものもし、ケネディー空港までの機内で同じ状況になったら、
私はそんな風に考えたいなと思うのです(^^)

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